DMOとして活動するために求められていることと、その課題
具体的な戦略の前に、DMOとして活動するために求められていることと、何が課題となっているかをみていきたいと思います。
先の観光庁の資料によると、
- データの継続的な収集、戦略の策定、KPIの設定・PDCAサイクルの確立が求められるとあります。
- 観光消費額、延べ宿泊者数、満足度、リピーター率の4項目はKPIとして必須とされています。
- さらに、「PDCAサイクル導入による自己評価」を少なくとも年1回実施し、結果を観光庁に報告する必要があるとなっています。
これらの要求は既存の組織にとってどのあたりが難しいのでしょうか? 資料内では、データの収集・分析が不十分だったと指摘されています。 特に分析面では観光客のターゲティングがされていないことを取り上げています。
基礎的なデータについては収集しているところも多いでしょう。 しかし戦略に必要となる詳細なデータや、よりつっこんだ分析については、DMO単体で遂行するのは難しいのではないでしょうか?
例えば、入れ込み客数(地域内の宿泊施設の宿泊者データ)は取得している所が多いと思われます。 ところがさらに踏み込んで、入れ込み客による経済効果がどのぐらいあったのかを知りたいとなった場合、 それを把握するためには、誰が何にどれくらい使ったかについてサンプル調査が必要になります。 こうした調査ノウハウが不足しているのが現状ではないでしょうか。